ハンガリートラッド界のトップバンドMakamの4thアルバム。このアルバムは近年の彼らの作風とは一線を画す、最もジャジーで現代音楽っぽいインストゥルメンタル作品です。冒頭のマリンバによるミニマルなフレーズのループに徐々に様々な楽器が絡んで行く様は、スティーブ・ライヒを彷彿とさせる所があり、良い意味で意表を衝かれます。また、カヴァル、ガドゥルカ、サランギ等のエスニック楽器を多様したオリエンタルな風味も色濃く現れており、ハイセンスな現代音楽風味との対比も非常に面白いです。ともあれ全体的に静かな雰囲気に包まれ、オリエンタルフレーバーと相まって、リスナーを瞑想世界へと導くでしょう。ちなみにTin Tin Quartetのメンバーも参加しており、サウンド的には彼らのそれに近いです。アコースティックサウンドファンの方、エスニックサウンドがお好きな方に強力にプッシュしたい素晴らしい力作です。チェンバーロックファンも是非聴くべき。
1. Kettos El / Double Edge
2. Bhairaw Ti
3. Indak / Trailers
4. Vizora / Clepsydra
5. Elojatek / Prelude
6. Panaszfal / The Waining Wall
7. Fecskefeszek-sziget / Swallow's
Nest Island
8. Kozelitesek / Approaches
9. Toredek / Fragment
10. Trio / Trio
11. Keleti Pu. / Eastern Railway Station