ピアノよりアコーディオンの雰囲気がまるでフランスのよう・・・。(私はまだ行ったことがありませんが。)
このような音を生み出せるのは、フランスのお隣のベルギーだからか?
ジャズとか、音楽のジャンルを超えた隠れ名盤です。
昔、プライベートミュージックなる所謂プログレ系のアーティストによる近未来的なサウンドが売り物のレーベルがあり(今もあるのかな?)、そのレーベルから全編ピアノソロのみのアルバムがリリースされた時には衝撃をうけたことがりました。
今回、この作品集を聴いてこれまた質感といい、アルバム(レーベル色?)といい、非常にクォリティの高さにわくわくしました。(収録アーティストの指向性は当然異なりますが・・・。)
チャートを振るわせるようなものでは決してありませんが、百凡のイージーリスニングでは生み出せない”音”空間があります!
今回はヴォイスと音質が似ているサックスとのコラボレーションで、前作よりも更に洗練された印象を受ける作品となりました。例えば、ヴォイスとサックスが互いに主旋律を取りながら絡み合っていく1曲目の頭は秀逸な出来。
リズム楽器の入らない二人だけの作品ですが、3曲目でサックスが低音でリズムを刻んだり、10曲目後半ではインドの伝統歌唱法にあるようなパーカッシブなヴォイスが入り、作品に変化を与えています。また、前作にはなかったエレピが効果的な9曲目も、作品に彩を加えていて、素晴らしい作品です。
親しみやすいメロディーに、躍動感あふれるインテリジェントなヨーロピアン・ジャズ。名義がOverOceansとMathilde Renaultの併記となっていますが、リズム陣のパーカッションとベースはあくまでもサポート役で、ピアニストのMathildeによるヴァイオリンとのコラボレーションのためのプロジェクトといったところでしょうか。
ピアニストの作品にも拘らず、ピアノが前面に出すぎることなく、ヴォイスによって独特な瑞々しさを出しているのが新鮮。
個人的にアンビエントと言っても変化に乏しいものはちょっと苦手なのですが、これはかなりいけます。基本的にスペーシーな電子音のドローンですが、めちゃ気持ち良いです。寝るときに窓全開にして空を見ながら聴いています。
ヒーリング効果♪
心が疲れてる時にこのアルバムを聴くと
優しい気持になれるんです。
心に刺さった棘が、やがてゆっくりと溶解していくような,そんな優しいアルバムですね。